食事から見たダイエット

発酵食品ダイエット(納豆/乳酸菌)の有効性を科学的に評価する

投稿日:2018年6月4日 更新日:

ダイエット法 評価* 報告における
効果の程度
科学的
合理性
メリット 注意点・
デメリット
主観的コメント
納豆
ダイエット
B 納豆は日本の食べ物である為、日本のヒトへの介入試験**は乏しい。一方、大豆蛋白質の効果は世界中でヒト試験を行っている B 高蛋白質ダイエットとしてみると、大豆蛋白でも効果がある。大豆にはイソフラボンが含まれるから女性には有効である。発酵食品として、腸内細菌をコントロールするから有効である。見方により研究結果は様々である。しかし、納豆が減量に効果があるという直接的証拠はまだない C 低コスト 人により継続困難 納豆を毎日多量に食べてダイエットというのは、ありえるのだろうか?気まぐれにやっても意味ない。納豆アレルギーの人もいるので注意
乳酸菌
ダイエット
B A B 人により有効 人により無効 腸内細菌のコントロールは今後の重要ポイントであるが、今のところ万人向けの方法が定まっていない

*研究報告状況(かなりの量のヒトでの研究ありA、わずかな人での研究ありB、かなりの量の動物での研究ありC、予測の段階D

1-9-1 納豆ダイエット

納豆ダイエットに対する、直接的根拠を論文で探すことは大変困難であった。今のところ以下のことがいえる。

1)高蛋白質低カロリーダイエット食において、大豆蛋白質を蛋白質源として用いることは動物性蛋白質と同等の効果がある。大豆蛋白質の方が効果高いという報告は少ない。
2)大豆中のイソフラボンは女性ホルモンと類似の作用があるために、閉経後女性の健康改善に有効である。メタボリックシンドローム・リスクを低減させる。
3)肥満は腸内細菌叢と関連があり、肥満菌と痩せ菌が存在すると考えられている。大豆中の多糖構成の影響および発酵大豆中のBacillus胞子の摂取が腸内細菌叢を変化させることが、発酵大豆や豆乳が肥満を低減させることが期待できる。しかし、この仮説はヒトによりきちんとした研究結果が今のところ報告されていない。

発酵大豆(納豆)、豆乳及び大豆蛋白質は使い方によっては肥満低減に有効であることは十分予測できるが、納豆そのものの摂取と肥満低減に関する臨床試験(ヒト対象の試験)がまだ整っていない印象が強い。

参考文献1-9-1

17396158 Role of dietary soy protein in obesity.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=17396158
米国。大豆蛋白質の肥満に対する効果のレビュー。多くの報告が、大豆蛋白質が肥満に対して、体重および体脂肪減少、血中コレステロール及びトリグリセリド減少効果を示している。有効成分として大豆蛋白質、特にconglycinin, soyasaponins, phospholipids, 及びisoflavonesが議論されている。(2007年)
23886977 The development of probiotic treatment in obesity: a review.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=23886977
オランダ。 腸内細菌と肥満の関係研究のレビューから、Lactobacillusのある種、 Bifidobacteriumのある種が肥満抑制、体重減少、体重増加抑制を導く。短鎖脂肪酸産生、低レベル炎症誘起がその背後にある。(2014年)
22728514 Transfer of intestinal microbiota from lean donors increases insulin sensitivity in individuals with metabolic syndrome.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=22728514
オランダ。 メタボリックシンドローム患者に痩せドナーからの他人の又は自分の微生物叢を小腸注入、6週間後、これは酪酸産生腸内細菌増加と共にインスリン感受性の向上がみられた。(2012年)
24009397 Gut microbiota from twins discordant for obesity modulate metabolism in mice.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=24009397
米国。痩せと肥満の双子成人女性の糞便細菌叢を無菌環境のマウスに移植して、低脂肪食または米国人が食する一般的食事を与えると、肥満女性からの糞便細菌叢を移植したマウスは体重および体脂肪が増加した。この体重増加は痩せ女性からの糞便細菌叢を移植により抑制された。 (2013年)

1-9-2 乳酸菌ダイエット

腸内細菌が肥満に大きく影響することがわかって来た(納豆ダイエットの参考文献参照)。プロバイオティックスで腸内細菌叢をコントロールできることもわかっている。よってプロバイオティックス(Probiotics:人体に良い影響を与える微生物(善玉菌)、または 、それらを含む製品、食品のこと)による肥満抑制はこれからの大きな期待である。しかし、ヒトの腸内細菌叢はヒトそれぞれ個性があり、現段階では、その腸内細菌叢の改善法として一般化できる(だれにでも有効である)方法を提供できる段階ではないといえる。腸内細菌叢改善のためのプロバイオティックスはどんどん進化して、遠からず多くのヒトに有効な方法が提供できるであろう。

参考文献1-9-2

24120179 Hypocaloric diet supplemented with probiotic cheese improves body mass index and blood pressure indices of obese hypertensive patients–a randomized double-blind placebo-controlled pilot study.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=24120179
エストニア。 高血圧肥満患者40名対象。低カロリー食+プロバイオティックスLactobacillus plantarum TENSIAを含むあるいは含まない通常チーズを3週間与えた。プロバイオティックス含有サプリメントはメタボリックシンドロームの症状であるBMI及び血圧を改善した。(2013年)
26869611 The Role of Probiotics on the Microbiota: Effect on Obesity.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=26869611
スペイン、英国。プロバイオティックスの肥満に対する効果に関するレビュー。プロバイオティックスで肥満治療するという研究はまだ非常に少ない。この効果を判断するには早すぎる。特にプロバイオティックスは常に菌株特異的であり、個人の内定要素、食事全体の組成およびそれらの組み合わせが関与することを考えなければならない。(2016年)

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