| ダイエット法 | 評価* | 報告における 効果の程度 |
科学的 合理性 |
注意点 デメリット |
主観的コメント | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ビタミン ダイエット |
ビタミンD | A | 条件は様々だが、ヒト試験は豊富である | B | カルシウムとビタミンDの同時投与試験例が多い。体重減少効果においては否定的であるが、体脂肪等の体組織構成は改善されるようである | C | ビタミン類は一般に不足すると問題で、補充が必要だが、過剰になると弊害が起きる | ビタミンが不足している場合は健康に問題が生じることは明らかで、食品やサプリメントで、不足分を補充することは必須である。 しかし、サプリメントによる極端なビタミン過剰摂取はデメリットもあり十分な注意が必要である |
| ビタミンA | C | X | C | |||||
| ビタミンC | B | ヒト試験に乏しい | C | ビタミンCを抗酸化剤として、肥満にともなう種々の身体的不都合を改善するが、減量としては期待するのは難しい | ||||
| ビタミンB12 | C | X | C | |||||
| ビタミンE | C | X | C | |||||
| αリポ酸 | C | X | B | |||||
| 葉酸、 サイアミン (ビタミンB1) ナイアシン (ビタミンB3) ニコチンアミド (ナイアシンアミド) |
C | X | C | |||||
*研究報告状況(かなりの量のヒトでの研究ありA、わずかな人での研究ありB、かなりの量の動物での研究ありC、予測の段階D
ビタミン類の不足はそれぞれ身体的不都合を招くこと、肥満がビタミン不足と関連することから、適切なビタミン類の摂取は必須である。 しかし、抗肥満目的でビタミン類を補充することが有効であるという報告はもとよりヒト試験そのものがほとんど見当たらない。 一方で、ビタミンの過剰摂取による副作用の報告は多く存在することから、抗肥満目的で、過剰なビタミンを摂取することは慎重に考える必要がある。
3-4-1 ビタミンD
肥満者の血中ビタミンD(25(OH)Dとして)が減少することから、ビタミンDと肥満の関連が研究されてきた。原因は種々考えられているが一定の見解に集約していない。ビタミンD摂取による体重減少効果においては否定的であるが、体脂肪等の体組織構成は改善されるようである。血中ビタミンD低下→血中カルシウム低下(吸収低下)→血中PTH(パラトルモン、血中カルシウムを上昇させるホルモン)上昇→肥満促進というが相互関係が考えられているために、 ビタミンDとカルシウムはセットで補充されることが多い。
参考文献3-4-1
23519290 Vitamin D and obesity.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=23519290
オーストラリア。レビュー ビタミンDと肥満の関係に関する詳しいレビュー。 このレビューに取り上げられている臨床試験は以下の通り。(2013年)
22170363 Calcium and vitamin D supplementation is associated with decreased abdominal visceral adipose tissue in overweight and obese adults.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=22170363
米国。体重過剰および肥満者、40.0 ± 12.9 才、171名対象。350 mg Ca 及び 100 IU vitamin D で栄養強化したオレンジ・ジュース240ml(レギュラー又は低カロリー)X3回、対照は栄養強化していないオレンジ・ジュースを16週間摂取。体重減少は栄養強化プラスと栄養強化なしと有意差がなかったが、内臓脂肪組織はレギュラー又は低カロリーともに栄養強化ジュースの方が対象より有意に減少が大きかった。(2012年)
3-4-2 ビタミンA
ビタミンAと肥満の関係は複雑で、抗肥満の為にビタミンAを補充するという人に対する試験は実施できる状況にないと思われる。ビタミンA欠損は体脂肪減少と関連する。ビタミンA代謝産物レチノイン酸は脂肪細胞分化増殖に関与するがこれも分化ステージにより関与の仕方が異なり複雑である。またレチノイン酸はエネルギー消費を亢進するという説も動物試験と人が必ずしも一致せず確たる結論が出ていない。
参考文献3-4-2
25372584 The effect of weight reduction on antioxidant enzymes and their association with dietary intake of vitamins A, C and E.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=25372584
イラン。30名の肥満女性対象。3か月間、カロリー制限食を与えて、10%の体重減少を誘導した。体重/BMI減少は血中抗酸化酵素量を増加させた。この現象はビタミン(A, C, E)の摂取量により亢進する。(2014年)
3-4-3 ビタミンC
ビタミンCのヒトへの投与による体重改善は古い論文(3914623)が一つ見つかっただけで、たよりない限りです。一方、ビタミンCを抗酸化剤として、肥満にともなう種々の身体的不都合を改善する報告は多く存在します。
参考文献3-4-3
3914623 A double blind placebo controlled trial of ascorbic acid in obesity.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=3914623
肥満者38名対象。 19名 ascorbic acid 3g/日 6週間摂取。 19名 プラセボ3g/日 6週間摂取。両グループとも体重減少は小さいが、 ascorbic acid投与群の方が体重減少が大きい。(1985年)
3-4-4 ビタミンB12
以下のように低血中ビタミンB12と肥満が関連するという報告がみられるが、積極的に抗肥満のためにビタミンB12を補充するという報告は見当たらない。
参考文献3-4-4
25486369 Vitamin B12 in obese adolescents with clinical features of insulin resistance.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=25486369
オーストラリア。インスリン抵抗性をもつ肥満者の1/3は血中ビタミンB12がボーダーラインかそれ以下であった。 (2014年)
3-4-5 ビタミンE
脂肪肝治療にビタミンEを投与する試験が行われている。例えば26060704、しかし、抗肥満を目的とするビタミンE補充のヒト試験は見いだせなかった。
参考文献3-4-5
26060704 Effect of Vitamin E and Metformin on Fatty Liver Disease in Obese Children- Randomized Clinical Trial.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=26060704
イラン。非アルコール性脂肪肝をもつ肥満児童に対して、ビタミンE投与は脂肪肝改善効果があった。(2014年)
3-4-6 αリポ酸
αリポ酸は脂質代謝を改善する効果はあるようだが、抗肥満目的で行ったヒト試験を行った報告は見当たらない。
参考文献3-4-6
26276648 Alpha-lipoic acid reduces body weight and regulates triglycerides in obese patients with diabetes mellitus.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=26276648
ヘルツェゴヴィナ。2型糖尿病を持つ肥満者60名男女対象。全員にメトフォルミン投与、半分はさらにαリボ酸を投与。20週間。αリボ酸投与群は体重および血中トリグリセリドが有意に減少。血中総コレステロールおよびグルコース濃度は有意差無し。(2015年)
3-4-7 その他
葉酸、サイアミン(ビタミンB1)、ナイアシン(ビタミンB3)、ニコチンアミド(ナイアシンアミド)などが肥満と関連する可能性があるが、抗肥満目的でヒト試験を行った報告は見当たらない。
3-4-8 マルチビタミン
関連WEBサイト3-4-8
ビタミンとダイエットの関係(CLUB Panasonic)
http://club.panasonic.jp/diet/kiso/vitamin/
