| ダイエット法 | 評価* | 報告における 効果の程度 |
科学的 合理性 |
メリット | 注意点・ デメリット |
注意主観的コメント | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 昼食抜き/ 夕食抜き/ プチ断食 ダイエット |
A | 十分に管理された間欠的摂取エネルギー制限の効果と、慢性的あるいはきまぐれな食事スキップの弊害に関する多くのヒト研究がある | A | 十分に管理された間欠的摂取エネルギー制限は有効である。一方で慢性的なあるいはきまぐれな食事スキップは肥満を招く | C | 厳密な管理下でないと逆効果。リバウンドの危険性、継続困難 | 継続可能なダイエット法としては推薦できない | |
*研究報告状況(かなりの量のヒトでの研究ありA、わずかな人での研究ありB、かなりの量の動物での研究ありC、予測の段階D
1-6-1 昼食抜きダイエット/夕食抜きダイエット/プチ断食ダイエット
大きな摂取カロリー制限(断食)は明らかに体重減少をまねくわけだが、副作用なく断食するにはどうしたらいいかという問題になる。
間欠的摂取エネルギー制限:intermittent energy restriction IER(一週間の内、何日か摂取カロリー制限する) と交代絶食:Alternate day fasting ADF(交代で摂取カロリー制限日と自由摂取日を交代に継続する)に関する多くの報告がある。6か月以内であるなら、顕著な副作用なくIREやADFは同じカロリー摂取で連続的にカロリー制限する場合と同等の体重減少効果があるとしている。絶食日のカロリー制限日には、昼食のみでも夕食のみでも3食を通じてでもカロリー制限食を摂取して同じ効果が得られる。これらの研究報告を受けて、昼食抜きダイエット、夕食抜きダイエット、プチ絶食ダイエットなどが生まれたと思われる。
朝食スキップは体重増加につながるという報告は多いのは前述のとおり。さらに、朝食に限らず、食事をスキップすることは体重増加につながるという報告が散見される。いずれも食事をスキップするとそれ以外の食事がドカ食いになり、総摂取エネルギーが減ったとしても体重増につながると考えられている。よって、昼食抜きダイエットはその後ドカ食いをしないというよほどの意志の強さがないと逆効果のようだ。
断食ダイエットは短期間に目に見える体重減少を得るには魅力的方法であるが、次の点に留意する必要がある。
気まぐれな、だらだらとした食事スキップはかえって体重増をまねく。また、断食ダイエット期間終了後に大きなリバウンドが起こりやすいことも知られている。しかしながら、ヒトでのリバウンドに関する研究報告はほとんどない。主としてリバウンドのメカニズムがマウスを用いて研究が進んでいる。 ここで重要なのはリバウンドに大きく関与するBody-weight set-pointという概念である。カロリー摂取/消費バランスや栄養環境によりBody-weight set-pointとは脳が認識している体のベストな体重であり、これがカロリー制限により変化するという考え方である。Body-weight set-pointの概念はいかにも当然のことのようであるが、実際のダイエット場面で、これがどこまで重要な意味を持つかは疑問視する意見も多く、まだ確立していない。一方で、マウスの研究(21079387)ではあるが、母親に高脂肪食をあたえ続けると、その子供は脂肪や糖を好み、過食となり成人肥満や不安のような精神障害リスクが増加する。母親の状態は子供のセットポイントを動かす。という報告もあり、Body-weight set-pointは自分だけの問題ではない。
参考文献1-6-1
28106818 Potential Benefits and Harms of Intermittent Energy Restriction and Intermittent Fasting Amongst Obese, Overweight and Normal Weight Subjects-A Narrative Review of Human and Animal Evidence.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=28106818
英国。間欠的摂取エネルギー制限(intermittent energy restriction IER)と同エネルギーの連続摂取エネルギー制限を比較してレビューする。6つの体重過剰/肥満の6か月以内の試験では、間欠的摂取エネルギー制限(IER)と連続摂取エネルギー制限は同等の体重減少を示し、1つの報告ではIERがより多くの体脂肪減少、2つの報告ではより多くのインスリン抵抗性改善を示した。有害な副作用は無かった。より長期のIERにおける効果や副作用は分かっていない、今後の研究が必要である。(2017年)
24199147 High fat diet causes rebound weight gain.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=24199147
イギリス。マウスの研究であるが、高蛋白質食、高炭水化物食、高脂肪食等による短期カロリー制限後、通常食に戻るといずれもリバウンドが起きるが、高脂肪食が最もリバウンドが大きい。この際、体重セットポイントの考え方が重要である。 体重セットポイントとは「脳が認識している体のベストな体重」という概念である。高脂肪食によるカロリー制限は体重セットポイントを上げるためにリバウンドが大きいと考えられる。
